星ナビ
2016年3月号

⭐ 主な内容

3月9日 部分日食「ちょっと欠けた昼前の太陽」

日食はおおむね1年間に半年間隔で2回起こるが、その1回目が3月9日午前中に見られる。この日食は、インド洋東部からスマトラ島の南部、カリマンタン島南部、スラウェシ島の中部を太平洋へと本影が抜ける皆既日食だ。部分食帯の北限界線が日本北方を通っていて、2012年5月21日の金環日食以来4年ぶりに、日本全国で部分日食として見ることができる。

流星群の観測報告と流星撮影の新時代

2015年の晩秋から初冬にかけて「おうし座流星群」と「ふたご座流星群」の活動がマスコミ関係やSNSなどのネットを通して話題になった。両流星群の活動のレポートと、撮影機材の躍進を受け転換期を迎えている流星撮影の最新スタイルを考察する。

デジタルカメラで月を撮る 3「テーマを決めて撮る」

月の写真撮影に挑戦するときは、ただ撮影するだけでなく「新月から次の新月までの月の満ち欠け」や「月の秤動によって変化する縁に近い部分の地形の見え方を追いかける」など、「テーマ」を決めて取り組むとよりおもしろくなります。

天文学の20世紀 近代天文学の開拓者たち 第22回「フランク・ドレイク」

今から80年ほど前、夜空を見て地球外生命について考える多くの人の中に、ひとりのアメリカ人の少年がいました。少年は成長しても、その思いを忘れることなく天文学者となり、1960年、実際に人類最初の地球外生命の探査を始めたのです。SETIの立役者であり、銀河系に存在する高等文明の数を導き出す「ドレイクの方程式」を提唱したフランク・ドレイクの登場です。

星の写真調整19「「チャンネルパレット」の活用」

カラーバランスの調整は「レベル調整」や「トーンカーブ調整」、「カラーバランス」を使う方法がありますが、「ステライメージ7」には色調整を支援する「ピクセル情報」や、色調整を自動化することのできる「オートストレッチ」があります。「ピクセル情報」や「オートストレッチ」を使った具体的な処理例と手順を案内します。
「デジカメで撮ってステライメージで仕上げる 星の写真調整」動画解説と画像サンプル

今月の視天「『明月記』の超新星記録を世界へ伝えたアマチュア天文家 射場保昭」

今から80年以上前、ひとりの日本人が藤原定家の『明月記』に記された新星の記録を世界に紹介した。これがきっかけとなって古記録から天文学をフォーカスする試みがスタートしたが、その日本人についてはほとんど知られていなかった。

🌛 News Watch

  • 追憶の尾をたなびかせて……20世紀の大彗星 池谷・関彗星から50年
  • 人類の根源的な問いに挑むアストロバイオロジー
  • サイトロンジャパン 本社1階まるごとショールーム
  • 究極の火星サバイバル リドリー・スコット監督 映画「オデッセイ」

🌠 コーナー連載

  • 天体写真の世界 宇宙は美しい 86「しし座のメシエ銀河3つ」
  • 星をたずねて1万3000km 自転車日本一周 第10回「日本の心が残されている場所」
  • 由女のゆるゆる星空レポ 星の召すまま 第16回「身体も心もスッキリ星空ヨガ体験」
  • ビジュアル天体図鑑 No.134「いっかくじゅう座R2」
  • KAGAYA通信 Vol.90「南米-天空の水鏡をもとめて」
  • アクアマリンの誌上演奏会 Stage175「とくべつな流れ星」
  • 天文台マダムがゆく その6「読めば読むほど味が出る⁈スルメ本『理科年表』の楽しみ方」
  • ブラック星博士のB級天文学研究室 23発目「パカッとパーカーコレクション」
  • 月刊ほんナビ「魅力的な天体に迫るそれぞれの方法」
  • 天文学とプラネタリウム 第142回「チリと星と人と」
  • 三鷹の森 184「大学での講義」
  • 新天体発見情報 126
  • 金井三男のこだわり天文夜話 第百八十二話「春分と春分日と春分の日」
  • Observer's NAVI
  • ネットよ今夜もありがとう
  • やみくも天文同好会
  • 銀ノ星 四光子の記憶 154「二眼レフの話」
  • 3月の星空
  • 3月の月と惑星の動き
  • 3月の天文現象カレンダー
  • 3月の注目天文現象
  • NEWS CLIP 天文界の最新ニュースを解説
  • 新着情報
  • 星ナビひろば 読者の投稿・会誌会報コーナー
  • ギャラリー 読者の写真・イラスト作品などを掲載

☔ お詫びと訂正

p79 金井三男のこだわり天文夜話

年が間違っていました。

誤:3000年までの間では、3月22日が西暦2285年、2353年、2437年、2505年、1972年、4月25日が西暦2038年、

正:3000年までの間では、3月22日が西暦2285年、2353年、2437年、2505年、2972年、4月25日が西暦2038年、

春分日と秋分日の表に誤りがありました。正しい日付は以下のとおりです。

  • 2100年 秋分日 9月23日
  • 2136年 秋分日 9月23日
  • 2187年 春分日 3月21日
  • 2200年 春分日 3月21日
  • 2200年 秋分日 9月23日

※ただし「2136年の秋分日」と「2187年の春分日」は、それぞれ秋分・春分の瞬間が午前0時直前・直後になるため、うるう秒の挿入などで日付が変わる可能性があります。

読者の皆さまにお詫びして訂正いたします。

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綴じ込み特別付録「切って使える 太陽を安全に見る「日食観察プレート」A6サイズ」
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日食観察プレートで部分日食を見よう
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月の「テーマ」を考える
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「ドレイクの方程式」を提唱
(イラスト/高部哲也)
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池谷・関彗星から50年
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古記録を世界に紹介
(提供/射場満家)